| ASP規格書システムトップ | ログイン | |
2009/06/25更新 食中毒の未然防止のための日常衛生管理
この「当然やっている」内容は、実際には、機械による自動化ができない部分が多いこともあり、不徹底やミスが起こりやすいのです。さらに繁忙期ともなると、清掃・洗浄・殺菌がおろそかになることもあり得ます。従業員に作業の重要性と正しい手順を教育し、作業頻度を決めて確実に実施し、記録に残すことが重要です。 また、作業の出来ばえや製品中の菌数について「これで良しとする基準」を決めた上で、「本当にきちんと実施しているか」、「実施した結果、期待したとおりの効果が出ているか」、「そもそも使用している測定器(温度計など)や測定方法は正確か」などを確認することで、次に打つべき手が見えてきます。 さらに、制御すべき病原微生物を絞り込んでおくと、効率的に管理することが可能になります。絞り込みの参考になるのが、食品安全委員会や厚生労働省ホームページなどに載っている、病原微生物ごとに注意すべき食品や予防策などの情報です。こうした情報と、原材料、製品の特徴や製造方法、保存方法、食べ方(生食など)などから、制御すべき病原微生物を絞り込みます。そして、その殺菌条件や弱点などのデータを調べれば、必要な管理ポイント(例:加熱)と管理基準(例:加熱温度・時間)をはっきりさせることができます。(ちなみに、これがHACCPによる管理の考え方です。) ところで、夏に細菌による食中毒が多発するのは、多くの病原細菌が夏の気温(30〜40℃)でよく発育するためです。ですから、要冷蔵品・要冷凍品を扱う作業場や保存場所の温度がそのような温度帯になる場合は、時間を追うごとに製品温度が上がり、食中毒の危険性がどんどん高くなります。 「加熱で殺菌できるから大丈夫」と安心するのは危険です。細菌によっては、耐熱性の毒素をつくるもの(黄色ブドウ球菌など)や、耐熱性の「芽胞」をつくり生き残ることができるもの(ウェルシュ菌など)があるからです。食中毒を予防するには、まず、病原微生物を「つけない」こと、そして危険な温度帯での食品の滞留時間を短くすることが大切なのです。 とはいえ、落雷などによる停電や故障、事故により製造ラインや冷蔵・冷凍庫が停止する可能性もあります。このようなリスクに備えて、以下のような準備と訓練をしておくことが大切です。 (1)発生する可能性がある緊急事態や事故はどのようなものか、予測する。 (2)予防できるもの(設備機器の故障や能力不足など)については、発生を防止する手段を決めて実施 する。 (3)発生した場合の(製品回収も含めた)対応方法、体制、復旧手順を決めておく。 (4)原料・半製品・製品の使用可否の判断基準と、正常品との識別方法を決めておく。 また、万が一緊急事態が発生してしまった場合には、後日、それまでの準備対策に問題がなかったかを再検討し、改善しておくと、次に発生した時の対応がスムーズになります。 以上、食中毒防止の観点でまとめてきましたが、これらの考え方や手法は、食品の腐敗・変敗防止などにも応用できます。皆様の業態や扱う食品にあわせてご活用ください。
本コラムは、社団法人日本能率協会より提供いただいております。 |
食の安全コラム最近の掲載記事 2010/02/25 新型インフルエンザの功罪 2010/01/28 世界に広がるISO22000の認証 2009/12/24 2009年を振り返り、来年こそ「食品事件・事故」のない年に・・・ 2009/11/26 ピーク時の現場管理のポイント 2009/10/29 冬場の食中毒対策について |
|
|
|
||||
|
Web14
|
|||||
|
|||||