2007/12/26更新
【大腸菌(E.coli)】
大腸菌(E.coli)とは
大腸菌は腸内細菌科のEscherichia属の1菌種、Escherichia coliに該当する菌の集団です。大腸菌群の中で44.5℃で発育し、乳糖を分解してガスを産生する、インドール産生能(±)、メチルレッド反応(+)、VP反応(−)、シモンズクエン酸反応(−)の菌です。なお、狭義の病原大腸菌、侵襲(シンシュウ)性大腸菌、毒素原性大腸菌、非病原性大腸菌等に大別されますが、生化学的性状は区別することができません。
食品衛生法、衛生規範での規格基準
比較的多様な検査方法があり、食肉製品ではEC培地5本法、生食用食肉では2倍濃度EC培地3本法などが定められ、また、生食用生かきでは最確数5本法(MPN法)を用いて230/100g以下であることとされています。
実施の意味
大腸菌群の中には必ずしも大便の中にしか存在しない菌ばかりでなく、 一般環境や自然界に広く分布しているものもいるため、大便指標とはならない場合があります。検査を行う場合は、大便中に必ず存在し、自然界には存在しない大腸菌(E.coli)をもって大便汚染があったとみなします。
ちょこっと話
大腸菌(E.coli)の代表的なものとして、O157:H7がよく知られていますが、このO、Hとは一体何なのでしょうか?これは血清学的性状を表すもので、細胞壁由来のO抗原、鞭毛由来のH抗原、莢膜(キョウマク)または表面抗原に由来するK抗原があります。食中毒が発生した場合の調査には、このような血清学的性状を調べることにより、大腸菌(E.coli)の中のどのタイプによるものなのか原因を特定していきます。
写真:EMB培地上のコロニー