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食の安全コラム

提供:消費経済研究所

2008/02/27更新

【ボツリヌス菌】

ボツリヌス菌とは
ボツリヌス菌は、海水、海泥およびそこに生息する魚介類をはじめ、陸地の土壌、湖沼の水や魚などに広く分布し、食品への汚染の機会は決して少なくありません。本菌は、増殖するときに酸素を嫌う偏性嫌気性のグラム陽性菌で、本菌は生存する環境の変化によってだ円形の芽胞を形成します。この芽胞は自然環境や熱に対する抵抗性が極めて強く、例えば土壌中では半永久的に生存し、発育に適した条件が与えられるとすぐに発芽し増殖します。
本菌は神経を麻痺させる強力な毒素を産生し、極めて微量の毒素でも人を死に至らしめる恐ろしい食中毒菌です。本菌の潜伏期間は、一般には8〜36時間で、初期症状は悪心、嘔吐、腹痛、下痢などの消化器症状ですが、次いでボツリヌス毒素による特異な神経症状(めまい、視力低下、発語障害など)が現れてきます。


食品衛生法・衛生規範での規格基準
通常は、検出されない(=陰性)ことが基準とされています。この陰性とは、検査方法により異なりますが、直接喫食のようなものでは100/g以下を示します。


実施の意味
ハム、ソーセージ、野菜の缶詰、ビン詰が殺菌不良の場合、この菌による食中毒がおきることがあります。また、真空パック、漬け置きされた保存食品などは本菌が増殖し易い条件のため注意が必要です。


ちょこっと話
わが国では、過去、北海道や東北地方で魚の発酵食品である「いずし」による食中毒や、熊本で起きた真空パックの辛子レンコンによる例が有名です。また、市販の蜂蜜の中には数十%の割合でボツリヌス菌が検出されるとされており、1歳以下の乳児が菌の芽胞を摂取することにより、腸管内で芽胞が発芽し、産生された毒素の作用によって乳児ボツリヌス症を発症することがあります。
大変怖い菌ですが、本菌の毒素は熱に弱く、食品の摂取前に数分間煮沸(中心温度で100℃1分以上)すること、原料野菜を良く洗浄すること等で予防ができます。


写真:ボツリヌス菌の一例

本コラムは、 消費経済研究所より提供いただいております。
品質管理プログラム/品質管理の安心と安全をまもるなら「消費経済研究所」
http://www.syo-k.co.jp

 
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