2010/11/25更新
「美食の国フランス〜食文化とクリスマス、旬の食べ物まで!」
Joyeux Nöel!皆さんメリークリスマス!今年も残りわずかとなり、日本のみなさんはお忙しい毎日を過ごされているのでしょうか。そういえば、忘年会シーズンでもありますね!この時期のフランスはクリスマスで大盛り上がりです!
さて、最終回となる今回は、フランスに滞在したこの1年をふりかえり、私が見てきたフランスの食事情を日本と比較しながらお伝えしたいと思います。さらに、フランスの冬の風物詩・クリスマスや旬の食べ物などもご紹介したいと思います!
フランスの食事情
ライフスタイルと食生活について
フランスは日本以上に女性の社会進出が進んでおり、結婚しても働いている女性がほとんどです。
フランスにはそんな働く女性に優しいスーパーの配達システムがあります。大手スーパーのMONOPRIX(モノプリ)やFRANPRIX(フランプリ)、格安スーパーのCarrefour(カルフール)やAuchan(オウシャン)では、配送サービスが行われています。例えば「50ユーロ以上購入のお客様はパリ市内、近郊在住であれば配送します」というサービスです。日本にもあると思いますが、女性の社会進出が盛んなフランスの方が利用している人が多いと感じました。
また、フランスでは消費者の84%は有機食料品の認証マーク「AB」を目安にしているそうで、国でも「Rabel Rouge(赤ラベル)」や「AOC(原産地呼称統制制度)」など品質を保証する商品に力を入れています。確かにフランスにいるとBIO栽培のワインや野菜が好まれていることが、日常的に感じられました。最近では日本でも有機野菜や国産野菜が人気を集めていると聞いています。どちらが進んでいるか、帰国したら確かめたいと思います。
農業について
最近よく話題になっている食糧自給率。日本の自給率は40%ほどで、輸入に頼っている部分が大きいですが、少し前に横浜で行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)では、輸入・輸出税について話し合いがもたれていました。そこでは関税が少なくなると、安価な農作物がたくさん輸入され、日本の農家は経営がなり立たなくなる、今後は国の支援が必要になるということが議論されていました。
私は嗜好品、フランスで言えばワインやチーズなどが日本でも手頃な価格で食べられるようになることはいいことだと思っています。ただ、お米や野菜など、日常的に食するものに関しては、農業改革を進めてもらい、日本の農家のみなさんにぜひがんばってほしいです!
一方、アメリカに次ぐ農業大国・フランスの自給率は120%を超えており、EU(欧州連合)の農業生産額のうち20%をフランスが占めています。もちろんスーパーやマルシェには国産の食べ物がたくさんあります。これだけ聞くと順風満帆そうにみえるかもしれませんが、実はフランスの農業も問題を抱えています。
パリで配布されている在欧日本人のためのコミュニティ週刊情報誌「News Digest」に農業大国フランスの未来≠ニいう特集が組まれ、農業や農家に関する気になる記事が掲載されていました。そこからいくつか抜粋してご紹介します。
1)2008年から2009年にかけて農家の平均所得が34%減少している。
2)中でも牛乳価格の下落が止まらない酪農業は平均所得が54%減少し、フランス各地で抗議活動やストライキが起きている。
3)野菜や果物の生産農家も収入が生産費用を下回っており、過酷な労働に耐えるしかない農業従事者が増えている。
記事ではこれらの問題を解決する糸口として、政府の対策のほかに以下のことも挙げていました。
1)国際社会で勝ち抜いていくにはリーズナブルなだけでなく、ブランド力が必要になる。フランスの消費者は84%が有機農業の発展をのぞんでおり、今後はこの分野に期待できる。
2)資源の有効的な利用と再生可能なエネルギーの使用を活性化すれば、環境破壊を防ぐだけでなく、原油・肥料の高騰で苦しむ生産者の負担を軽減できる。
3)生産者と周辺に住む住民で成り立っている農業組織「AMAP」は、農家の安定した収入を支え、消費者の食べ物に対する理解を深めることにつながる。
最後に出た「AMAP」についても少しご紹介しておきます。
AMAPとは生産者と消費者が直接契約を結ぶ連携システムで成り立っている農業組織のことです。AMAPでは消費者が生産者に6カ月から1年分の代金を前払いし、収穫期には無償でお手伝いをすることもあります。そうすることで生産者は資金繰りに困ることもなく、消費者が求める安全な作物を育てる努力に集中することできます。また、消費者が週に1度収穫物を直接農家まで取りに行く仕組みになっているので、運送・梱包費用などのコスト削減にもなり、頻繁に農業に触れることで食の安全や農業への理解が一層深まる、ということです。
これだけでも驚きますが、さらに驚いたのがこの続き。実はこの仕組みは、高度経済成長期に日本で始まった提携システムを模倣しているそうです!これがまずアメリカで定着し、フランスの農業従事者ダニエル・ブイオン氏の耳に入って、2001年に「AMAP」を創設されたそうです。日本が生んだ農業のシステムがこんなところで生かされているんですね!
いずれにしても日本と同様でフランスも今、変革のときを迎えているようです。美食の国、フランスを支える農業の未来を今後も見守りたいと思います。
冬のフランスの風物詩といえば…
Nöel(ノエル):クリスマス
この時期のフランスで欠かせない話題といえば、クリスマスです!!
フランスでは11月末から色々なSalon(サロン):催し物が行われ、人々はクリスマスに向けてたくさんの食材を買います。通常デパートは日曜がお休みですが、12月はどのお店も開いています。逆にクリスマス当日は祭日なので、お店やレストランは閉まります。
クリスマスの祝杯は24日から始まり、25日は大切な家族が家に集まって、一日中食べて飲んでいると言われています。家庭にもよりますがシャンパンを飲み、Fois Gras:フォアグラを必ず食べ、七面鳥、牡蠣など高価なものを食べます。もちろんケーキはbûche de Nöel(ブッシュ ドゥ ノエル)をいただきます。
家族を大事にしているという点では、日本のお正月に似ているかもしれませんね。
パリで有名なクリスマスの催し物はコンコルド広場から凱旋門まで延びているシャンゼリゼ通りのクリスマス・イルミネーションだと思います。老舗デパート「Galeries Lafayette(ギャラリーラファイエット)」や「Printemps(プランタン)」の中には大きなクリスマスツリーが登場し、外観もクリスマス・イルミネーションで飾られています。シャンゼリゼ通りには、通りの横に出店がずらりと並び、Vin chaud(ヴァン ショ):ホットワインやクレープの屋台やクリスマス・グッズを販売するお店が並びます。
また、地方にもクリスマスの有名なイベントはあります。
fete des lumieres(フェット デ リュミエール)
(フェット ドゥ ラ リュミエール):光の祭典
「食の街」と言われているフランス第2の都市Lyon(リヨン)は、毎年「fete des lumieres(フェット デ リュミエール):光の祭典」が行われます。街のあらゆる建物に映像のインスタレーションやライトが投影され、街全体が幻想的な空間に生まれ変わります。2010年は12月8日から12日まで開催されました。
Marché de Nöel(マルシェ ドゥ ノエル):クリスマスマーケット
モミの木のクリスマスツリー発祥の地とされ、「クリスマスの首都」といわれるAlsace(アルザス)地方のStrasbourg(ストラスブール)。この街では「Marché de Nöel(マルシェ ドゥ ノエル):クリスマスマーケット)が有名で、フランスはもちろんヨーロッパ中から観光客が訪れます。
このストラスブールの「マルシェ ドゥ ノエル」を日本に持ってこようという試みが、東京の丸の内にある東京国際フォーラムで12月25日まで行われているそうです。現地で活躍する職人がワークショップをひらいてアルザス地方のクリスマス文化を紹介し、フードコートではタルトフランベやシュークルート、ホットワインなどのアルザス料理が味わえます。ぜひ日本でもフランスのクリスマス気分を味わってみてください!
Salon(サロン):催し物
フランスでは11月末から12月に食べ物に関する様々なSalon(サロン):イベントが行われます。
Salon du chocolat(サロン ドゥ ショコラ)
10月下旬から11月上旬にパリ14区Porte de Versaille駅にある会場でチョコレートの祭典「Salon du chocolat(サロン ドゥ ショコラ)」が行われました。
テーマは「bon et BIO(ボン エ ビオ:美味しいビオ)」で、会場の中ではチョコレートのオブジェを飾ったり、チョコレートのファッションショー、チョコのオブジェの審査等が行われます。有名な日本人ショコラティエ「Sadaharu Aoki」のブースではたい焼きの皮が抹茶風味になっていて、中にチョコレートマカロンが入っているたい焼きを売っていました。とても美味しかったです!
Salon de vins(サロン ドゥ ヴァン)
11月25日〜29日まで同じくパリ14区Porte de Versailleの会場で、ワインのイベント「Salon de vins(サロン ドゥ ヴァン)」が行われました。
以前にも行ったころがありますが、2010年はその時より規模が大きくなっていました。クリスマスが近いということもあり、シャンパンやクレモン(ワインにガスが入ったもの)が人気でした。
Salon de Nöel(サロン ドゥ ノエル)
こちらは11月27、28日に行われたクリスマス商材の祭典です。規模は小さかったのですが、フォアグラやサーモン、イベリコ豚、ホタテ、キャビア等の試食がありました。キャビアの粒が大きく、とても美味しかったです!
旬の食べ物をご紹介!
Huitre(ユイットル):牡蠣
フランスで人気の冬の食材といえば牡蠣です!日本同様10月から12月、1月頃が旬と言われ、スーパーやレストランでよくみかけるようになります。フランスにはエカイエ(牡蠣剥き職人)がいて、カフェでエカイエが牡蠣を開けて白ワインと一緒に提供していたりします。またこの時期はエカイエの大会が行われていたり、牡蠣剥きナイフが街角で売られています。私も牡蠣が好きなのでナイフを買いました!
マルシェで牡蠣を買って、自分で開けてレモンと一緒に食べるのもいいですが、こちらではワインビネガーと一緒に食べるのが主流です。栄養価も高く、最高です!
Gibie(ジビエ):狩猟料理
また10月から12月までGibie(ジビエ)と呼ばれる狩猟料理を食べることが出来ます。早速、パリ10区にあるブルターニュ地方料理を出すお店「Chez Michel(シェ ミッシェル)」でGibie(ジビエ)を食べてきました!
野うさぎ、うずら、野鴨等、普段は食べる事ができないものを頂きました。味に癖がありますが、美味しかったです!
住所:10 rue de Belzunce 75010 Paris
TEL:01 44 53 06 20
メニュー:32ユーロより
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