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2012/01/26更新 食品表示制度一元化に問われる、食品表示のあり方
初めまして。今月よりの食品表示コラムを担当させていただきます、井上慎也と申します。私が所属する株式会社ラベルバンクでは、食品表示の調査や作成代行、食品開発支援、販売促進などを行っており、消費者の手にとってもらえる食品表示のあり方や、食品表示制度の動向に常に目を向けております。
現在の食品表示は消費者にはどう思われているのか
さて、突然ですが、皆さんは現在の食品表示はわかりやすいと思いますか。平成21年に内閣府で発表された「食品表示等に関する意識調査」では、現在の表示制度を「わかりやすい」とした人が39.0%、「わかりにくい」とした人は36.2%と、わずかにわかりやすいとした人が上回ってはいますが、回答者の4割弱がわかりにくいと意見し、わかりやすいとした人も半数を満たしていません。さらに「現在の食品表示で十分な情報が得られているか」という問いには、「得られている」とした人が29.2%に対し、「得られていない」とした人は40.8%と、現在の食品表示で得られる情報は不十分であるとした人のほうが上回る結果となっています。 出典元:内閣府「平成20年度国民生活モニター調査結果(概要)
〜食品表示等に関する意識調査〜」
食品表示制度複雑化の原因は
では、なぜ現在の食品表示は複雑になっているのか。それは食物アレルギーや産地偽装など食品に関する新たな問題点、および栄養機能の解明や遺伝子組み換え作物といった新しい技術の台頭に対して、表示義務を現行の規則に追加する形で対応した、いわば、表示制度の増改築を何度も繰り返した結果、不便な形となってしまったのではないかと思います。 出典元:消費者庁「表示することとなった主な理由・経緯について」
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/111219sankou-a.pdf そして、食品表示制度については、これまで管轄が、厚生労働省の「食品衛生法」「健康増進法」関連の制度と、農林水産省の品質表示基準を中心とした「JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)」関連制度の2つの省庁に大まかに分かれていたことも要因にあげられます。(現在、立案執行はいずれも消費者庁に移管)
「食品表示一元化検討会」とは?
消費者庁ではJAS法、食品衛生法、健康増進法など、食品表示の関連法令の管理移管を受けて以来、これらの運用と同時に現行制度の問題点、及び解決策を模索してきました。そして、蓄積してきた食品表示の課題点について、一定の成果が得られたことを受け、 (五十音順、敬称略)
一元化により、事業者・消費者にメリットが
この食品表示制度を消費者庁に統一し刷新を図る今回の検討会は、食品表示制度をリフォームする位置づけのものになるのではないかと期待しております。そして、一元化が実現した場合、事業者・消費者どちらの側からも以下のようなメリットがあるのではないかと考えております。 出典元:消費者庁「食品表示制度をめぐる事情」
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/110930shiryo2.pdf
消費者との対話が可能な表示のあり方とは
食品表示は販売する側が消費者に対して、能動的に食品情報を提供できる数少ない手段であると同時に、消費者にとっても食品の情報を得る数少ない手段となります。品質表示基準などのJAS関連の表示制度は、昭和45年の改正時に「消費者の商品選択基準」を、そして食品衛生法に関わる表示制度は、「飲食による危険の発生の防止」を目的としており、どちらも消費者が食品を安心して喫食するための制度です。本コラムでは、消費者庁の一元化検討会の情報をご紹介しつつ、消費者との対話が可能な表示のあり方を探っていきたいと思います。お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
■株式会社ラベルバンク プロフィール |
執筆者プロフィール 井上 慎也株式会社ラベルバンク 食品表示グループ 所属。 食品表示グループの実務担当者として、日々食品表示パッケージのチェックや食品表示作成代行に従事している。 食品表示コラム最近の記事 2012/04/25 食品表示制度一元化に問われる、食品表示のあり方(4)〜 食品の情報表示をどのように行うべきか (後編) 2012/03/29 食品表示制度一元化に問われる、食品表示のあり方(3)〜 食品の情報表示をどのように行うべきか (前編) 2012/02/23 食品表示制度一元化に問われる、食品表示のあり方(2)〜 検討されている事項について 2012/01/26 食品表示制度一元化に問われる、食品表示のあり方 |
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